「SaaSの死」に応答する
2026-02-10
SaaSの生死はともかく、町に出て一緒に仕事をしましょう。
ただ言葉にしなかっただけ
「SaaSは死んだ」という言葉が繰り返されるようになったのは、エージェント型AIの台頭という文脈ですが、SaaSに関わるエンジニアとしてこの言葉に唐突感はありません。むしろ、多くのエンジニアが心のどこかで感じていながら、ただ言葉にしなかっただけのことではないでしょうか。
実際、AIブームよりも前からそのような空気を感じ取っていました。ビジネスの成長が華やかに語られる一方で、開発現場には何か重要なことが隠されている、そのような感覚でした。
感じていた違和感
開発組織は「扱いの難しい子供」のように大事され、しかしどこか距離を置かれて扱われてきたように思います。CRUDを実装しUIを整えること、それが仕事のすべてであっても、プロダクトマネージャーはそれを優しく「開発」と呼びます。
そんな距離感の背景は、時間軸のズレです。セールスが駆ければ駆けるほど開発が遅くなるというSaaSの宿命的な性質は、「大人の世界」と「子供の世界」を生み出します。2つの世界と2つの時間軸、これが違和感の正体です。
AIが教えてくれたこと
エージェント型AIの可能性は、SaaSのかつての功績をはぎとりつつ、結果としてSaaSを古びたテンプレートに見せます。開発現場においても、「優しくない」疑問を発することを助長しながら、距離を保っていた2つの世界の関係性を揺るがします。
SaaSは死んだというのは、違和感を解消すべき時が来たということです。SaaSという「モデル」を離れるには良いタイミングだということをAIが教えてくれました。私たちは唯一の世界に戻り、同じ現実を見て、同じ時間軸で動く。さあ、町に出ましょう。一緒に仕事をしましょう!